
つりビットのダンスリーダー小西杏優(こにしあゆ)。
あゆたんと呼ばれる彼女は、つりビットのデビュー当時はまだ小学校6年生だった。
彼女は元々ミュージカルやバレエの世界でその能力を開花させてきた子という認識がある。
実際、1000人規模の大ホールのミュージカルの舞台で主演をしたりしたようである。
そんなある意味天才肌の少女がつりビットに入った。
アイドルとしてもその天才っぷりを発揮して、トップアイドルの座を射止めることができた。
...となればシンデレラストーリーだったのかも知れないが、現実はそう甘くなかった。
アイドル界は史上まれにみる激戦の世界。
AKBブームからアイドルブームと聞けば聞こえは良いが、アイドルグループが増えすぎて簡単には目立てなくなってしまったのがここ数年の傾向。
かつての舞台の天才少女小西杏優は、そのアイドル界でもがいている。
ツインテールがトレードマーク(だった)あゆたんは、最年少の無邪気さと、自撮りの可愛さ、最近では年齢に似合わない大人っぽさなども入って来て、その魅力を高めている。
一方で現代っ子的な(←言い方古い?)自由な言動をするかと思えば、急に真面目なツイートを上げるなど、見ていてハラハラするところもある。
彼女自身は頑張り屋であるが、見えない努力をこっそりすることに価値を感じていて、「実はこのあたり頑張ってるんですよ」とちょっと仲良くなれば教えてくれたりもする。
ポジションがいちばん右なので、握手会も先頭になることが多い立ち位置。
たいてい、この位置に来る子はグループのリーダーだったり、「安心してこっちにおいで」と包んでくれるような年上タイプの子が多かったりする印象だが、そのポジションにいるということは、そういう役割も期待されている「最年少だけど実は安心感が与えられる子」ということのようにも思う。
ダンスリーダーということもあって、彼女が本気でダンスをすると無敵になる。
そんなダンスを現場で何度か目撃したことがあるが、そういう時はダンスに見惚れてしまって、何もできなくなるほどである。
ただ、それをやってしまうとあまりも他のメンバーとのレベル差が見えてしまうので、最近は数歩下がって全体のクオリティを上げることに注力しているようである。
そんなあゆたんは今高校受験の真っ只中である。
赤坂BLITZでのワンマンライブも期末テストと重なっているとのことで、そのあたりのケアをどうするかという問題は今後も出て来るだろう。
頑張り屋で負けず嫌いなところのある彼女をどこまでファンやメンバーが支えてあげられるか。
赤坂BLITZへの道は、あゆたんの人生にとっても大きな意味を持つ半年間なのかも知れない。